薪割りを始めた頃、斧には「和斧」か「洋斧」の違いくらいしかないと思っていました。僕の1本目の斧はAmazonで買ったものです。レビューの評判がよかったので、こんなものかと思って使っていました。
しかし、ファイヤーサイドでグレンスフォシュの斧を試して、斧に対する評価が一変しました。斧ひとつで、薪割りの効率がかなり違うものですね。
グレンスフォシュがおすすめされる理由が分かった
僕の1本目の斧はAmazonで買ったhelko(ヘルコ) の斧でした。1万円そこそこで、これはこれで長さも重さもしっくり来ていました。あと、持ちやすさ(グリップ感)も手のサイズに合っていたのか、とくに不自由なく使っていました。
というより、この斧しか知らなかったため、切れ味や、使用感は「こんなものか」と思っていたんですね。
ところが、駒ケ根のファイヤーサイドを訪ねてスタッフの方と「薪割りが大変で・・・」なんて話をしていたら、「斧は何を使ってますか?」という流れになり・・・で、出してきてくれたのがグレンスフォシュでした。
グレンスフォシュ 品番:450
グレンスフォシュの薪割り用斧は、長さや重さ別に数種類あります。いろんな種類を出してもらって試し割りし、その中から気に入ったものを選んで購入しました。1本ずつハンドメイドということで、めちゃくちゃ高いかと思いましたが、手に取りやすい価格でした。
450は定価\22,000(税別)です。
品番:451というファイヤーサイドの特注モデルがあって、グリップ感はそちらの方がよかったんですが、柄の長さが僕には短かった。残念!
451はこれまで使っていたhelko同様、グリップエンドに”返し”があり、滑りにくくなっているんですね。この方が安心感があるなと思いましたが、柄の長さは体格に合っていないと辛いので、450にしましたよ^^実際に使ってみて選べるのは実店舗の良いところですね。
僕は身長180cmありますので、同じくらいの身長の方は450もしくは445といった、長さ790mmサイズのものがおすすめです。451は長さ695mmですので、この100mm弱が使用感に差を生むんですね。もちろん180cmの身長のかたでも、451がしっくりくる方もいらっしゃるでしょう。お店で確認できる方はぜひ実物を試してください。
斧の柄は短い方が良い?
斧を選ぶ時に柄は短い方が良いという方もいます。短くても薪置き台をベストな高さに調節すれば、使いやすいかもしれません。ただ、高身長の方の場合、短い斧+薪割り台が高いと、薪を毎回持ち上げ、台に置く作業がストレスです。生木の重さは腕や腰にジワジワ来ますからね。
柄の長さについては、腕の長さや体格、あとは実際に振り下ろしてみた感覚で決めてよいと考えます。
グレンスフォシュ450を使ってみて
グレンスフォシュ・シリーズの斧で、まず嬉しい仕様が柄先にスチールカバーが付いていること。斧のこの部分て、意外とガンガン壊れていくんですよね。もちろん僕の斧の使い方が下手ってのもあるんですが^^;
上記の数年使ったhelkoの写真を見てください。柄先がえぐれています。斧を振り下ろすのを失敗して柄を薪に当ててしまったこともありましたが、大きな薪を割るときに、どうしてもこの部分が木に当たるんですよね。特に1回で割れないような太い薪は、この部分が木に当たって傷付きます。グレンスフォシュならそこが金属で保護されているわけです。安心して振り下ろせます。
helkoとグレンスフォシュを比較してみると、柄の長さはほぼ一緒。柄の太さは、helkoの方が若干太く、独特な形状をしています。
斧頭を比べてみると、helkoの方が割る力がありそうな形をしていますが、実際に使い比べてみると、グレンスフォシュの木に食い込む力には驚きます。食い込み過ぎるくらいです。
これは、刃の形状が鋭利になっていることと、重さがhelkoより重いことが関係していそうです。helkoの斧頭2000gに対し、グレンスフォシュ450は2400gあります。400gの差は、持ってみて違いが分かるほどです。重い斧を選ぶと、振り上げる動作が大変になるイメージですが、使ってみると、helkoより1回で割れる確率が高いので、結果振り上げる回数も減ります。斧でこんなに変わるんだな、と改めて”選ばれている斧”の実力を感じました。
柄の交換もしてくれる
長く使っていると、上手に使っていたつもりでも柄がへたったり、折れたりすることがあり得ます。ファイヤーサイドでは、グレンスフォシュ用の柄の圧入機があって、柄交換をしてもらえるそうです。こういった”売りっぱなしじゃないアフターサービス”も購入の決め手でした。
色んな斧を使ってみたいと思う反面、ひとつの斧を長く使いたいなとも思いますからね。
さいごに
グレンスフォシュは北欧スウェーデンの斧の名門中の名門です。歴史も100年以上あり、世界中で愛され、使われ続けています。
この日本で、そんな斧を手に入れる機会があることはうれしいですね。斧の名門はハスクバーナやハルタホースなどありますので試してみたいですね。その斧の重みに歴史が宿ると思うと、薪割りひとつにも気持ちが入ります。
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