無煙薪ストーブは本当に煙が出ないのか。都会での導入に有効??

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薪ストーブを使っていると、自分が使っていないメーカーの薪ストーブも気になってきます。自分の薪ストーブが一番!と思いつつも、他のもカッコよく見えるんですよね^^;

最近のモデルはデザインもスタイリッシュで、暖房機というよりオブジェ!?と見まがうものもあります。そんな中で”無煙”を謳う日本製の薪ストーブを見つけましたので、調べてみました。果たして、煙苦情の心配がないほど無煙なのでしょうか!?

目次

無煙ストーブなら都会でも導入できる!?

「煙の出ない薪ストーブ」として開発された薪ストーブがあります。

㈱モキ製作所:無煙薪ストーブシリーズ

モキ製作所は日本のハンドメイド薪ストーブメーカーで、高温で効率の良い燃焼を実現させる技術:茂木プレートを開発、特許取得されています。針葉樹や建築廃材といった、通常の薪ストーブでは敬遠されがちな燃料も投入可能で、薪ストーブの新しい可能性を秘めています。

いかにもハンドメイド!といった武骨なデザインが目を引きますね。

本当に無煙なの?

一番気になるのは「本当に煙が出ないのか」というところでしょう。

同社のウェブサイトのQ&Aにはこのようにあります。

本当に無煙ですか?
焚きつけ時は少し煙が出ますが、燃焼温度が上がるにつれてかげろうのような透明な煙に変わっていきます。
薪の状態や空気量が不適切だと煙が出ます。

そうなんですよね。薪ストーブで全く煙が出ないということは考えられません。実際に同社の薪ストーブの焚き付け動画がYoutubeにあります。焚き付け時の煙量がわかります。

この煙量を多いと取るか、少ないと取るかは意見の分かれるところですね。そもそも薪ストーブの煙量を知っていないと判断できません。

一般的な薪ストーブは、焚き付け時はもちろん、薪の追加投入時等、炉内の温度が下がるようなタイミングで煙が大量に出ます。また、薪の乾燥具合でも煙量は変わってきます。当然、しっかり乾いていた方が煙量が少なく、早く的確な燃焼温度まで上昇します。

煙が少ない=臭いが出ないわけではない

煙量を気にするあまり、煙が少なければ、近隣への臭いの被害も出にくいだろうと考えがちです。しかし、上記のモキ製作所の無煙薪ストーブシリーズのように、建築廃材も燃やせますよ~と謳うストーブで、素直に建築廃材等をガンガン燃やしてしまうと、臭いの問題は切り離せません。

建築廃材には”集成材”といって、接着剤を使って木を合板にしたタイプがあります。これらを薪ストーブで燃やせば、接着剤の臭気が漂うわけです。煙は見えなくても臭いはある、という状態になりかねませんね。どんな燃料を燃やすかは気を付けたいところです。

住宅街のストーブユーザーは実際にどうしてるの?

「薪ストーブライフ」という月刊誌に薪ストーブの住宅街での使用に関しての特集がありました。

とくに住宅密集地での薪ストーブ運用には、どのユーザーも苦労されているようで、やはり近隣住宅への”最大限の配慮”が要のようです。

薪ストーブの運用には煙の問題(煤・におい)以外にも、様々なトラブルの種を孕んでいます。

  • 薪につく虫(カメムシ、ゴキブリ、ハチ、カミキリムシなど)
  • チェーンソーや薪割りの騒音
  • 薪棚の安全性(崩れ防止)

薪ストーブがある生活で自身の豊さばかり求めてしまうと、近隣の方に泣き寝入りをさせてしまう結果になりかねません。

当Blogへも、薪ストーブユーザーではない方からの問合せが増えています。「ご近所のストーブユーザーの煤や匂いに大変困っている」というものです。

当事者のストーブユーザーと行政を挟んでモメているケースもあり、解決の糸口が見えない非常に深刻な問題です。

一番は、

ストーブを焚く側が近隣への最大限の配慮をし、理解を得る

これに尽きます。基本的に住宅街で煙・匂いを出すものを使うという高いハードルがあるわけですから、最低限守るべきことができないようであれば、ストーブの導入はすっぱり諦めるべき。

「これくらいの匂いなら、、、」「自分さえ良ければ、、、」という意識で薪ストーブを入れることは、あってはいけません。近所の人がストーブに集まってくるくらいの素敵な運用を目指したいものですね。

さいごに

煙の臭いの苦情は、一度でも出てしまうと薪ストーブを焚きづらくなってしまいます。薪ストーブは煙が出るものですが、ストーブユーザーは我慢できても、近所の方は我慢できません。洗濯物に臭いが付いたり、慣れない臭いで体調を崩す方もいるでしょう。モメるとわかっていることに関しては、ストーブ導入前に徹底的に対策を取るべきと考えます。

薪ストーブは実働できないと”高価なオブジェ”と化してしまいますので、導入の際は慎重に検討したいですね。

「無煙」と謳われるモキ製作所の薪ストーブシリーズですが、結局「まったく煙が出ない」ということではありませんでした。他の薪ストーブより煙が少ない仕組みはあるようですが、こればかりは自分の目で確認するしかなさそうです。

住宅街にかかわらず、薪ストーブの導入は”ご近所関係”がついて回ります。「一部の誰か」が不快な思いをすることのないよう、慎重なストーブ選定と、正しい炊き方の習得、そして近隣への配慮はセットで考えていきたいですね。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 少しでも煙が出るもの 少しでも臭いの出るものは住宅街では使用しないでください。
    迷惑です。
    いなかで周りに全く民家がないところでしかこんなもの絶対に無理
    近所迷惑

    • 住宅街では使用しない=私もそう思います。
      ただ、田舎ではストーブユーザーが多い事と、ストーブ以外でも野焼きや薪風呂などで、近所同士で煙を出しますので「お互い様」になっています。民家が全くないところでしか使えないわけではありません。

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