触媒方式薪ストーブのメリットとデメリット 導入前に確認しましょう!

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薪ストーブの燃焼方式には「触媒方式」「クリーンバーン方式」「ハイブリット方式」など、メーカーやモデルにより採用されている燃焼方式が様々です。

我が家のアンコールは触媒方式。触媒方式の薪ストーブのメリット・デメリットを改めてまとめてみました。ストーブ導入を検討中の方のご参考になれば。

目次

触媒方式薪ストーブのメリットとデメリット

まず、ストーブに慣れ親しんでいなければ「触媒」と聞いてピンとくる方は多くないと思われます。僕もアンコールの導入検討に入るまで触媒に対しての知識も必要性も??でした。

薪ストーブの触媒とは

アンコールのマニュアルによると

触媒式排煙再燃焼装置(キャタリティックコンバスター)を採用。煙に含まれるクレオソートやスス等、副生成物の 90%を浄化。クリーンな排気を達成すると共に、約 25%の薪を節約します。

触媒はそれ自体変化しませんが、可燃性ガスの酸化反応を早め燃焼の効率を上げる働きがあります。触媒はセラミックス製のハニカム構造(蜂の巣)で、表面には触媒物質となる白金またはパラジウムがコーティングされています。

とあります。触媒は、燃焼効率を上げてストーブ燃焼時の煙・ガスをクリーンに排出するための装置なのですね。触媒の効果により、通常500℃ほど必要なガスの燃焼温度が260℃前後で良くなり、効率よく薪ストーブを焚くことができるとされています。

アンコールなどの薪ストーブは燃焼段階が3段階になっています。

  • 1次燃焼:薪を燃やす
  • 2次燃焼:ガスを燃やす
  • 3次燃焼:未燃焼ガスを燃やす

この3次燃焼の際に触媒が機能します。未燃焼ガスが触媒を通り、クリーンな排気が可能となります。

こういったことは薪ストーブの取り扱い説明書に書いてあります。最近では取説がダウンロード式になっていることもあり、詳細な説明書を読まない方も多いようです。ぜひご自分の薪ストーブの取説を入手してじっくり読んでみましょう。

アンコールの取扱説明書はFiresideのHPからダウンロード出来ます。

触媒方式のメリット

さて、触媒の働きを抑えたうえでの触媒方式ストーブのメリットをおさらいしてみましょう。僕自身なんとなくしか理解していませんでしたが、改めて触媒方式のすばらしさを再認識しました。

火持ちが良い

「寝る前に投入した薪が朝、熾きになって残っている」。そんな焚き方ができるのが触媒方式のメリットの一つです。触媒の働きにより、260度前後という低い温度で薪をじっくり燃やせるので、ゆっくりとろ火で時間をかけて燃やすことが可能です。薪の節約にもつながります。

煙量が少ない

燃焼の際の煙が最後に触媒を通過することで、煙に含まれる有害な不純物の除去に役立ちます。ストーブ天板が260℃前後に達するまでは、薪の燃焼時にクレオソートなどの有害物質が出やすく、煙突外へ煙も大量に出ます。焚き付け時・薪の追加時にはどうしても煙が発生しますが、温度が260℃前後になり、触媒が機能し出すと煙が黒(灰色)から無色になります。

触媒方式でない薪ストーブ(クリーンバーン方式など)でも無色の煙で焚くことはできますが、触媒方式ストーブの方が低い温度から煙が無色になるため、都会など住宅密集地で薪ストーブを入れる際には触媒方式が選ばれることが多いようです。

煙の量や臭いを気にされる方は、いかに早く260℃まで上げるかが肝要になりますね。

火の立ち上げが容易

ストーブの焚き付けから触媒の機能する260℃までの火の立ち上げが容易です。それは、ストーブ内部のダンパー構造により、「触媒を通さずに直接煙突へ排気する経路」と「触媒を通して排気する経路」の2つを持つからです。

このように2つの排気路を持つことで、焚き付けから一気に260℃前後へ持って行き、あとは触媒経路でゆっくりじっくり焚くといったことが可能です。焚き付けは慣れるまでは失敗することもありますが、コツもマニュアルに書いてあります。しっかりマニュアルを読んでいれば、焚き付けに失敗するようなこともなくなりますよ^^

触媒方式のデメリット

触媒方式のデメリットはコスト面による負担でしょう。触媒は消耗品のため2年程で定期交換が必要になります。(薪ストーブの焚き方によります)。アンコールの場合、触媒は約2万円です。自分で交換する方もいますが、プロにお願いすれば工賃などがプラスとなります。

また、触媒経路と煙突への直通経路の2つの排気路をもつことで、ストーブ内部の構造が複雑化していることも、運用コストが上がる原因となります。複雑な構造故、炉内の燃焼温度により鋳物が変形してしまい、触媒以外のパーツも交換となる可能性があります。

マニュアルにパーツリストがありますが、とても自分でやってみようという気にはなれない複雑さです。

以前、ストーブ屋さん主催のアンコール・メンテナンス講習会に参加したことがあります。その際にスタッフの方も「僕らでもアンコールのメンテナンス(パーツ交換など)は気を使います(嫌です)」と言っておられました。メンテナンス性の悪さは、アンコール(触媒方式)は仕方のないことですね。

メンテナンスはプロに

僕は薪ストーブの煙突掃除~メンテナンスはプロにお願いしています。炉内清掃やサビ取りなど、自分でできる部分は当然やります。しかし、触媒などのパーツ交換など、わからない部分に手を出して「次のシーズン、ストーブの調子がなんだか悪かった」となっても嫌ですしね。

ストーブのメンテナンス全般をご自身でやられて、ストーブを骨の髄まで楽しんでいらっしゃるストーブマスターの方も多いです。ストーブの構造を熟知し、自分でパーツ交換などできれば、羨ましいですね。いずれ僕も覚えていきたいと思っています。触媒交換方法はマニュアルにありますから、このくらいはできるようになりたい。

さいごに

薪ストーブの燃焼方式がどのようなものかは重要です。導入してみたけど「朝まで熾きが持たない」「コストが思った以上にかかる」「煙の臭いで苦情が出た」など、ストーブの性能による問題が噴出する可能性があります。

ぜひストーブに詳しいストーブ業者等の専門家のアドバイスを基に、あなたの生活スタイルに合った薪ストーブを選んでくださいね!

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