薪ストーブを250℃で運転する理由 適切な温度管理が火災を防ぐ

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薪ストーブのメーカーは違えど、「ストーブ天板に設置した温度計が250℃前後で運転してください」と言われているかと思います。

この250℃前後という温度には理由があります。薪ストーブを元気に長く使うためと火災予防のためです。詳しく見ていきましょう。

目次

薪ストーブを250℃で運転する理由

薪ストーブを250℃前後で燃焼させてくださいよ~と言われる理由のひとつめは、ストーブ本体の素材が関係してきます。

薪ストーブの素材

薪ストーブは金属を溶かして型に入れた「鋳物(いもの)」で出来ています。鋳物はあまり高温で使用すると変形やヒビ割れ等の症状が出ることがあります。

薪ストーブの鋳物は天板温度300℃以上で焚くと、鋳物に影響が出ると言われることが多いですね。着火時などは温度が上がり過ぎて300℃を超えることもありますが、高温すぎる状態はストーブ本体に良くないと覚えておきましょう。

長年高温で使用されて鋳物に穴が開いてしまうケースも稀にあるようです。ストーブに穴とは、、、想像するだけで怖いですね。ストーブの故障は「火災」が頭をよぎります。

タールの発生を抑える

ふたつめの理由は、煙突火災の原因となるタール(クレオソート)の発生を抑えられる温度が250℃前後だからです。煙突内に蓄積したタールが排気熱にさらされ発火する危険性があるため、できるだけタールの発生が少ない焚き方をします。

特にアンコールのような触媒方式の薪ストーブは、触媒がタールの含まれるガスを再燃焼してくれますので、触媒が元気に働く温度250℃前後をキープする焚き方が推奨されています。

タールは水分量の多い薪から多く発生する

タールが発生しやすいのは水分量の多い薪を燃焼させたときです。水分の多い薪を250℃までゆっくり燃焼させてしまうと、触媒が働く前にたくさんタールを発生させてしまいます。

水分はストーブ本体にも良くありませんし、正面ガラスが曇る原因にもなります。薪の水分管理がシビアだと言われる理由はそのためです。

温度が低くても高くても危険な薪ストーブ。できるだけ素早く250℃付近まで上げられるように焚くのが理想なんですね。

薪ストーブの高温燃焼による危険性

薪ストーブの高温燃焼による危険は、なにもストーブ本体の故障だけではありません。

「低温炭化」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。木材が長期間高温にさらされることにより炭化する現象のことです。炭化してしまうと、発火の危険性があります。木材が100度前後で長く熱せられるとこの「低温炭化」の状態になりやすいと言われています。

薪ストーブ近くの壁の内部から発火した火災例もあり、薪ストーブユーザーならば知っていたい現象です。無理な高温燃焼には気を付けたいですね。

さいごに

「薪ストーブはなぜ250℃で燃焼?」

この理由を知っていてストーブを運転するのと、知らずにただ運転するのとでは危険度に対する感度が違います。

知識が無いと、「たまになら温度が低くても高くてもいいや」という焚き方になり、その”たまに”が日常化し火災へ・・・と負の連鎖の始まりです。

脅かすわけではありませんが、僕は薪ストーブとはそういうものだと自分に言い聞かせて使っています。火災など出さずに、いつまでも元気に薪ストーブを楽しみたいですからね^^

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